大河ドラマ『青天を衝け』杉浦愛蔵(譲)役:志尊淳さんインタビュー

大河ドラマ『青天を衝け』
杉浦愛蔵(譲)役:志尊淳さんインタビュー

2021.9.24
青天を衝け

パリ万国博覧会に渋沢栄一とともに派遣された杉浦愛蔵。パリでは、栄一と親交を深め、日本へ帰国した際には栄一の手紙を栄一の家族に届けるなど、互いの信頼が厚い関係に。明治に入ってからは新政府に出仕して、栄一が立ち上げた民部省改正掛(みんぶしょうかいせいがかり)の一員となります。杉浦愛蔵を演じるのは、大河ドラマ初出演の志尊淳さん。歴史が苦手だと話す志尊さんが杉浦を演じることで感じた激動の時代、栄一と杉浦の関係性への思いとは。

「杉浦さんの功績を役を通して伝えていきたい」

――杉浦愛蔵の人物像をどのように捉えていますか?

「お話をいただいたときは杉浦愛蔵のことをほとんど知らなかったので、いろいろ調べ させていただきました。すると郵便制度の確立など、ものすごい功績をあげている方で、人柄もすごく愛され、陰で渋沢さんを支えていたという史実を拝見しました。武士の時代に生きた人ですが、武士らしい武士ではなく、学問に通じ、どちらかというと気品がある印象を受けました。芝居の温度感としては、相手を威圧するような武士ではなく、発声の仕方など、熱を内に秘めていく方向性がいいのではないかと、演出の方とも話をして決めていきました」

青天を衝け

――演じるうえで苦労したことはありますか?

「言葉遣いもまったく違うのでアドリブもできないですし、最初の所作指導から普通に歩くこともできないことがわかって衝撃を受けました。こんなに体を意識して歩かなくてはいけないのかと、役者として壁にぶち当たる部分がすごくありました。もちろん時代に合わせなければいけない部分なのですが、所作にとらわれすぎて気持ちが入らなくなるのは違うと思ったので、その折り合いが難しかったです」

――杉浦にとって栄一はどのような存在だったと思いますか?

「渋沢さんがいろいろなもの、いろいろな人を背負って前に歩み続ける姿というのは本当に素晴らしいと思います。自分を捧げてなにかに没頭するところが魅力的ですよね。僕自身もなにかにもっと挑戦したい!と思わせてくれる人物です。また、自分ができないことを率先して行動する人の姿に感化されることってあると思うので、杉浦はこの人のためになりたい、この人にもっと先を走ってほしい、支えたいという思いが強かったのではないでしょうか。ただ僕は前に突っ走る人だけが主役だとは思いません。人にはそれぞれの役割があって、それぞれ同じ比重があるので、渋沢さんに従って下から支えるというよりも、渋沢さんが素敵だから横に並んで全力で自分の力を注ぎたいという感覚でいます。そのようにサポートすることが二人の絆につながると思います」

青天を衝け

――吉沢亮さんの印象を教えてください。

「ファッションショーのようなイベントで何度かご挨拶したり、映画『一度死んでみた』で同じ作品への出演経験はあるものの、しっかり共演するのは初めてなので、今回は楽しくコミュニケーションをとりながら撮影しています。同じ役を一年通して演じなければいけない大河ドラマという大きな作品は、役者としてものすごく試されるもの、戦うものがたくさんあると思うので、とても尊敬しています。横で見ていてもセリフ量がとんでもなく多いなか、普段言い慣れないセリフをつねに練習されていて本当にすごいです。僕が普段、吉沢さんにリスペクトを感じるところや魅力だと思うところを芝居にうまくリンクさせられたらいいなと思っています」

青天を衝け

――幕末や明治を描いた物語の魅力をどのようなところに感じますか?

「僕はあまり歴史に詳しくないのですが、当時の人たちは身分を問わず、どのような人も責任感を持っているとすごく感じます。なにか失敗したら殺されてしまうし、自害するという選択肢もあるので、みんなが命をかけて一つひとつに立ち向かっている。だからこそ、それぞれのやり取りにすごく情を感じるのでしょうね」

――明治に移り、杉浦自身も激動だと思います。意気込みをお願いします。

「当時、航海をして異国に行くことは生きて帰れるかわからなかったのに、杉浦は二度も異国に行っています。杉浦は命をかけて海外の文化を学んで、それを日本に伝えようということに誇りを持っているのだと思います。そんな彼がパリから戻ってからは、今まで経験してきたものが生かせるタイミングで、杉浦に求められるものがどんどん増えていきます。自分の取り組んできた分野に関してプライドを持っている人物だと思うので、僕もしっかりと杉浦さんの功績を役を通して伝えていきたいです。フォーカスされる前に亡くなってしまいましたが、『青天を衝け』で杉浦愛蔵の名が広まり、時代を作った人として知っていただける力に少しでもなれたらという思いで、今後も役と向き合っていきます」

――ありがとうございました!

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